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龍安寺


おそらく、世界で最も有名な日本庭園の一つ、龍安寺の石庭。

東西25m 南北10mの空間に白砂を敷き詰め、15個の石を配置した枯山水庭園です。

単純で高度に抽象化された庭園と評されます。

龍安寺




龍安寺

龍安寺の石庭の一番東側、方丈から見て左側にある石組です。

龍安寺の石庭については、「白砂を敷き、石を置いた」という解説が当たり前のように言われますが、実はここに映る二つの石を除いた他の石は苔に囲まれています。

枯山水庭園において、石の周りに苔がある、無いで、印象が大きく変わり、テーマの表現にも影響します。




方丈の南側に作庭される枯山水庭園では、方丈の正面(写真の築地塀の中央の辺り)に勅使門(唐門)が配されることが一般的です。

が、龍安寺の方丈の勅使門は、庭園の東側に設けられています。

実は、この勅使門の配置が、龍安寺の石庭を鑑賞する際の重要なポイントの一つです。

龍安寺




龍安寺

龍安寺の石庭で用いられている石は、特に奇異なものではなく、また巨大なものでもありません。

石組も、威嚇したり、緊張感を強いるようなものではなく、この辺り、日本人の心情に染み入る作庭だなと感じます。




龍安寺の石庭は、方丈から見て、築地塀は右奥が一番低くなるように、砂面は奥に向かって高くなり、左に向かって低くなるように作庭され、いわゆる遠近法が取り入れられています。

また石組は黄金比に沿って配置されているため、作庭家の名に小堀遠州の名も挙がります。

龍安寺




龍安寺

龍安寺の方丈です。

現在の方丈は、西源院方丈を移築したものです。

かつては狩野派による71枚の襖絵がありましたが、明治時代に財政難に陥りこれらは売却されました。

2010年に6枚が龍安寺に戻り、他21枚の所在が確認されています。




方丈南側の釘隠です。

五三桐と十六葉菊が配されています。

方丈の北側と南側で釘隠のデザインは異なっています。

龍安寺




龍安寺

方丈の北側にある「知足の蹲踞(つくばい)」。

と言っても、方丈の北側にあるものはレプリカで、本物は龍安寺の東北隅部にある茶室「蔵六庵(ぞろくあん)」の露地にあります。

蹲踞は禅の格言がデザイン化されていて、蹲踞の中央部分を漢字部首の「口」に見立て、周りの「五・隹・疋・矢」と合わせて、「吾れ唯だ足るを知る」となります。




龍安寺と言えば、方丈庭園が有名ですが、かつては、石庭よりも、この「鏡容池」の周りを巡る回遊式庭園の方が有名だったそうです。

白砂と石と苔でつくられる石庭とは違って、四季それぞれの草花の色彩に彩られた風景を楽しむことができます。

龍安寺




龍安寺

今現在は、「鏡容池」の周りを普通に歩いて一周できるように整備されていますが...

実のところ、純粋に舟遊式の庭園として整備されていたのではないか? という思いがよぎります。




龍安寺の石庭は、有名になりすぎた感もあって、いつ訪れても、人、ヒト、ひとです。

多くの観光客を迎えながら、十分な整備・管理がなされているのは本当に頭が下がる思いですが、

ゆっくりとした気持ちで枯山水庭園と向き合いたいのであれば、龍安寺の石庭にこだわる必要はありません。

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